バーダー11月号原稿作成

クマタカ写真
クマタカ 成鳥メス 錦谷の紅葉を背にして谷下に流れるように飛んでいく。

クマタカグラフィック

11月号はイヌワシ・クマタカ特集。バーダー編集部からクマタカグラフィックというグラビアページを12ページ、解説と写真の掲載依頼が入る。思案の末、解説タイトルは『野生生物の聖域』にした。近年、クマタカの繁殖率の低下が著しい。以前、出演させていただいたラジオ番組のFM八ヶ岳や、ラジオニッポン放送でも希少生物の環境保全の現状と未来について話したことがある。


繁殖期の不用意な接近や法に抵触しない小規模な工事などが大きく影響している。その一方で最近では結果を求める足早な環境調査が横行しているという声がよく耳に入る。緊張度の高い繁殖期の不用意な接近が繁殖失敗につながっているという。環境調査は生物の知見を体得した調査員がその実態を調べ、希少生物の全容を解明するとともに個体群の重要性や保全のためのガイドラインを創り上げていく重要な仕事だ。あってはならない。


環境問題も希少生物への接近も将来を左右するのは最終的には人の意識に委ねられている。